自由落下について質問します。
無限遠で静止していた静止質量m
0の粒子が、地球の重力に引かれて落下する場合に、地球を質量Mの質点としてエネルギー保存則を適用すると、次式となります。
m
0c
2=mc
2 − GMm/r
= m
0(c
2−GM/r)γ …(1)
ここで、Gは重力定数、m=m
0γは粒子の慣性質量、rは地球と粒子の距離、cは光速、γはローレンツ因子です。(1)式をv
2について解くと、次式を得ます。
v
2 = (GM/r){2−GM/rc
2} …(2)
この式はシュヴァルツシルト半径の1/2で落下速度が光速になり、1/4でゼロになり、そしてr→0でv
2→-∞と奇妙な結果になります。
これを回避するために(1)式右辺第2項の重力ポテンシャルの慣性質量が特殊相対論的に増大しないとすると、r→0でv→cとなります。しかし、これでは重力だけを特別扱いすることになるので納得がいきません。この矛盾を解決するためには、やはり一般相対論を用いなければならないのでしょうか?【古典物理】
ニュートン別冊『星空への招待』(1995)に、次のような記述がありました。
1.ブラックホールに近づく宇宙船を遠くから観察すると、事象の地平面に近づくにつれてスピードがしだいに遅くなり、到達するのに無限の時間がかかるように見える。
2.宇宙船とともにブラックホールに近づく人は、有限時間でその内部に入る。
3.太陽質量の1億倍くらいの巨大ブラックホールでは、潮汐力は1000万分の1Gと非常に小さくなる。
4.ブラックホールの周囲に球殻状の建造物を建造することにより、ブラックホール半径の1.25倍まで接近可能。
5.さらにブラックホールに接近するには、球殻状建造物から十分に丈夫なヒモを垂らせば良い。
3.〜5.の条件を全て満足する場合に、球殻状建造物から観察する人に対して、このヒモは有限時間でブラックホールに巻き取られてしまうのでしょうか、無限時間がかかるように観測されるのでしょうか?【現代物理】