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注と文献




〔1〕「ニューラル・ネットをパターン認識、信号処理、知識処理に使う」、日経エレクトロニクス 1987.8.10.号 115ページ
〔2〕K.W.ウォルシユ:『神経心理学 臨床的アプローチ』(椿忠雄監訳、医学書院、1983)248ページ
〔3〕久保田競:「前頭葉と間違いの認識」;『脳科学の展開 上』(伊藤正男・塚原仲晃編、平凡社、1985)に収録
〔4〕テューリング・テストについての楽しい解説として、D.R.ホフスタッター:「テューリング・テスト――喫茶店での会話」;D.R.ホフスタッター/D.C.ベネット編:『マインズ・アイ』(坂本百大監訳、TBSプリタニカ、1984)に収録。
〔5〕著名な大脳生理学者が、脳と心の問に物理的な結合を認めないという例は、決して稀ではない。例えば、J.C.エックルス:『脳と実在』(鈴木二郎・宇野昌人訳、紀伊国厘書店、1981)参照。
〔6〕前頭葉の機能についてのこのような見解は、ルリヤによる。A.P.ルリヤ:『人間の脳と心理過程』(松野豊訳、金子書房、1976)第VI章。
〔7〕M.S.ガザニガ/J.E.レドゥー:『二つの脳と一つの心』(相原恵龍・他訳、ミネルヴァ書房、1980)
〔8〕ヴァン=ヴオークト:『宇宙船ビ―グル号の冒険』(沼沢治治訳、創元推理文庫)
〔9〕神経興奮の過程については、ホジキン/ハクスリーの理論が有名である。その内容については、松本元:『神経興奮の現象と実体』(丸善、1981)参照。
〔10〕協同現象の解説としては、例えば、H.ハーケン:『協同現象の数理』(牧島邦夫/小森尚志訳、東海大学出版会、1980)参照。
〔11〕人工知能と異なる人間の独自性として、イメージを利用した全体的思考を実践しているという点を指摘する者は多い。例えば、H.L.ドレイファス/S.E.ドレイファス:『純粋人工知能批判』(椋田直子訳、アスキー出版局、1987)参照。ただし、「現行の」人工知能については、この精精はもちろん正しい。
〔12〕ソリトンとは、位相幾何学的な保存則によってエネルギーが一箇所に集中して粒子のように見える状態のことである。具体的には、金属性のリポンを一回ねじってピンと張ると中央付近にねじれが焦中してくるが、これがソリトンの一種と考えられる。より詳しくは、G.L.ラム,Jr:『ソリトン 理論と応用』(戸田盛和監訳、培風館、1983)参照。素粒子をソリトン―種と見なす理論は1970年代に盛んに研究され、現在ではやや下火になったものの、根強い支持を集めている。
〔14〕前掲書〔11〕、第8章
〔15〕神経興奮の脳全体にわたるパターンが意識性の根拠になるという主張は、大脳生理学者として著名なプリプラムが展開しているものである。ただし、彼の立論では物理学的な基盤が判然とせず、そのままでは同意も反論もできない。K.H.プリプラム:『脳の言語』(須田勇監修、誠信書房、1978)

©Nobuo YOSHIDA