質問 
体細胞クローンは核移植によって作るので、細胞核の遺伝子によって決定される形質に関しては全てのクローンで同一になります。
以前のQ&Aでこのように返答されていましたが、僕の知識では、完全な形質発現は体細胞DNA核移植では先天的にも苦しいのでは? DNA以外にも、卵細胞経由でミトコンドリアなどさまざまなものが遺伝に関係するそうです。直感的には男性のクローンは、本人とは若干のずれがあるような気がします。【その他】
回答
 細胞核の遺伝子で決定されない形質は、少なくありません。アミノ酸配列によって構造が一意的に定まるようなタンパク質ならば、遺伝子にコードされている情報だけで充分ですが、糖や脂質の化学修飾がある場合は、個体の置かれている環境だけではなく、核外・細胞外環境も形質発現に関係してきます。免疫のライブラリにも、核内の遺伝子では決定されない部分が多分にあります。
 独自の核外遺伝子を持つ細胞内器官として特に重要なのが、質問にもあるミトコンドリアです。近年の研究により、ミトコンドリア遺伝子の変異が寿命や疾病と密接に関係していることが判明してきました。例えば、5178番目の塩基が通常のCからAに置き換わると、中高年になって糖尿病や脳卒中の発症率が低くなるというデータがあります。これは、A型のミトコンドリアではエネルギー産生の際に生成される活性酸素が少なく、細胞の老化が抑制されるためだと考えられています。また、躁鬱病患者にも特徴的なミトコンドリア遺伝子の変異が見いだされており、エネルギー代謝障害がストレスの原因になっているという説が提出されています。従って、核遺伝子が同一でも、ミトコンドリア遺伝子が異なると、平均寿命に差が出てくる可能性があります。
 確かに、自分の未受精卵を使ってクローン個体を作り出せる女性とは異なり、他人の卵細胞を利用せざるを得ない男性の場合は、遺伝的に完全なコピーを作ることは難しいと言えるでしょう。ミトコンドリア遺伝子と核内遺伝子のミスマッチがさまざまな異常の原因になると主張する研究者もいます。ただし、こうした核外のファクターがどの程度の個体差を生み出すかは、必ずしも解明されたわけではありません。個体の類似性を数値化し、そのうち核内遺伝子の寄与が何%、核外遺伝子と母体内環境は何%ずつ……というようにきちんとしたデータが出るのは、かなり先のことになると思われます。クローン動物が核のドナーにどれほど似ているか、むしろ、これからの研究結果に注目したいところです。

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質問 量子論の言う自然の乱雑さは何に由来しているのでしょうか? 極端な例ですが、コンピュータは離散的な(デジタル)量のみを扱うことで、その内部に決定論的な世界を作っています。そのため、良い乱雑さを作ろうとすると、逆に一工夫必要になります。外乱が必要なのです。時計、ネットワーク稼動状況、またはコンピュータのハードウェア内部で調達できるアナログ量など。 自然の乱雑さも、宇宙外からの外乱があると考えられるでしょうか。それとも閉じた系としての宇宙が自律的に乱雑であるということがあり得るのでしょうか。【その他】
回答
 量子力学に従うシステムには、必ず量子揺らぎ(quantum fluctuation)と呼ばれる乱雑さが伴っています。電子の位置と運動量が同時に決定できないという不確定性関係や、放射性原子がいつ崩壊するかは確率的にしかわからないという非因果性は、この量子揺らぎの現れと言えるでしょう。それでは、この量子揺らぎが何に由来しているのか──実は、現在の物理学ではこの問いに答えられないというのが正直なところです。
 こんにち、多くの物理学者に支持されている基礎理論(場の量子論、超ひも理論など)は、いずれも、物理的な自由度に関する量子化を理論の出発点にしています。ところが、この量子化という操作は、あるウェイトを付けて系に量子揺らぎを与えることと等価なのです(このことは、経路積分法と呼ばれる量子化の手法を採用すると明らかです)。従って、最も基礎的な理論を定義する段階で、自然界には乱雑さが備わっていると仮定されるわけです。量子論を越える(量子化を行わない)理論が全くと言って良いほど成功していない以上、量子揺らぎの起源を理論的に探る術はありません。
 あまり理論的ではありませんが、私個人の考えを言わせていただければ、どこか外から揺らぎが与えられているのではなく、「揺らいだ状態で存在するのが自然の本性だ」ということになります。量子揺らぎとは、システムの構成要素がブラウン運動のような不規則な運動をしているのではなく、関数空間(=経路積分法で量子化を行う空間)内部に状態が拡がっているものと解釈されます。量子揺らぎが存在しない世界とは、状態関数がδ関数的な鋭いピークを持っていることを意味しますが、こうした状態は、かえって不自然です。関数空間の中に「でれっ」と拡がっているのがこの世界の実態であり、これを人間が解釈しようとすると、不確定性だの非因果性だのということになるのではないでしょうか。

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質問 アインシュタインの言葉で「神はサイコロを振らない」は有名なんですが、「我々が見ていないとき、空にかかる月は存在しないのでしょうか?」──こちらの文章も多少知られてますよね。この月に対する発言は、アインシュタインは量子力学の何を問題だとして発したのですか? 推測でもいいのでお聞かせ頂けないでしょうか。【現代物理】
回答
 アインシュタインは、「神はサイコロを振らない」という文句を、私信を含むさまざまな局面で繰り返していますが、月に関する言明は、パイスの回想を通じてのみ伝えられています。原典を引用しましょう。
1950年の頃だった。私はアインシュタインのお供をして、プリンストン高等研究所から彼の家まで歩いていた。彼は突然立ち止まって私にふり向き、月は君が見ているときにしか存在しないと本当に信じているかね、と尋ねた。私たちは特に形而上学的な会話をしていたわけではない。むしろ、量子論を議論していたのであり、特に、物理的な観測という意味で、為しうることと知りうることは何かということを議論していたのである。
アブラハム・パイス著 『神は老獪にして…』(金子務ほか訳、産業図書)P.3
 さらに、
私たちは歩きながら、月について、また無生物が 存在する というときの表現の意味について語り続けた。
ともあります。こうした文脈から推察されるように、ここでアインシュタインが問題にしていたのは、物理学によって記述される対象の客観的実在性でしょう。
 アインシュタインは、科学者としてのキャリアを分子統計力学の研究によって始めており、1906年には、ブラウン運動をする1粒子の確率分布関数についての論文を執筆しています。この論文において、外部からの揺らぎによって不規則な運動をしている粒子の位置は、空間的な拡がりを持つ確率分布関数によって記述されています。しかし、確率が現れるのは、あくまで人間の無知に起因するのであり、粒子に作用する力が時間の関数として与えられれば、運動方程式によって粒子の軌道は確定する──というのが統計力学の基本的な前提です。アインシュタインは、こうした統計力学の発想を、量子力学にも適用しようとしました(彼は、前期量子論の構築に多大な貢献をしていますが、その際には、量子論を、特殊な仮定を置く統計的な理論として扱っています)。すなわち、確率振幅である波動関数によって電子や光子の運動が記述されているのは、その根底にある基礎物理過程に関して人間が充分な知識を持っていないからであり、完全な理論が完成した暁には、確率を必要としない記述が可能になる──という立場です。
 これに対して、原子物理学の分野で指導的な立場にあったボーアやハイゼンベルグは、量子力学の記述に確率が現れるのは、自然界の本質に由来している──と考えていました。例えば、スリットを通過した電子の波動関数は次第に拡がっていき、スクリーン上の1点で電子が観測されると非連続的に“収縮”しますが、こうした奇妙な振舞いを示さない滑らかな関数による記述を行うことは、原理的に 不可能だというのです。もっとも、量子力学の研究者の間にも見解の相違が見られ、観測される前の電子については、単に「物理学的な記述ができない」とする解釈から、「客観的な実在性が認められない」、果ては「波動関数と同じように拡がっている」と見なす解釈まで、さまざまな立場があります。おそらく、アインシュタインは、「人間に扱える方法論による限り原理的に記述できない」と頑なに主張し、量子力学の根底にあるべき基礎理論の探求に批判的だったボーアの立場を、基礎物理過程の客観的実在性を否定するものと受け取ったのでしょう。観測されていない電子は客観的に実在しない。とするならば、月のような巨視的な物体も、原子や分子のような量子力学的対象から構成されている以上、誰も見ていなければ実在性が認められないことになるのか。これはおかしい、量子力学はどこか変だ…というのが、上述の月に関する発言につながったと思われます。
 客観的実在性を巡るアインシュタインの量子力学批判は、独り相撲といった趣があります。ボーアは別にして、パウリやディラックのような有能な研究者は、物理的対象の客観的実在性まで否定しようとはしませんでしたし、観測していない対象について全く記述できないわけでもありません。ただ、電子を「位置と運動量の確定した点粒子」と見なすような素朴なイメージが成り立っていないだけなのです。「神はサイコロを振らない」という言葉が、非因果性という量子力学の本質に投げかけられたものであるのに対して、月に関する言明は、私にはいささか的はずれなように思われます。
 なお、アインシュタインの量子力学批判に関しては、拙論「アインシュタイン/ボーア論争の勝者」でも論じていますので、参照してください。

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質問 陽子崩壊という現象があり、クォーク同士が接近した際に片方のクォークが電子に変換されるという解説を読みました。この逆の現象、電子をクォークに接近させると電子がクォークに変換されることはあるのでしょうか。その場合、接近させる電子はかなりの速度(エネルギー)が必要なのでしょうか。【現代物理】
回答
qa_166.gif  陽子崩壊とは、陽子の中にある2個のクォークが、大統一理論で存在が仮定されているX粒子を交換して陽電子と反クォークに変換される現象です。こうした素粒子反応は、常に可逆的であり、陽電子と反クォークが2個のクォークに変換される、あるいは、(よりありそうな過程として)電子とクォークが2個の反クォークに変換される反応も、理論的にはあり得ます。例えば、電子を陽子に衝突させたときに、後者の反応によって2個の中間子が生まれることも不可能ではないのです。
 問題は、こうした反応が起きる確率です。標準的な大統一理論によれば、陽子(または中性子)の崩壊が起きる確率はきわめて小さいのですが、測定装置の中に水を数千トンも用意して長時間にわたって観測を続けると、その中にある1033個ほどの陽子・中性子のどれかが崩壊する確率は、かなり高くなると予想されます(もっとも、これまで行われた実験で陽子崩壊が観測されていないので、理論を修正しなければならなくなりましたが…)。しかし、電子ビームを物質に照射したときに素粒子反応にかかわる粒子数は、これより遥かに少なく、陽子(または中性子)と電子が2個の中間子に変わることは、通常の実験ではあり得ません。
 ビーム実験で特定の反応が生じる確率を表すのに、“反応断面積”という量が使われます。これは、簡単に言えば、入射粒子から見たときの標的の大きさのことで、ダーツの的のように、反応の種類によって断面積が大きかったり小さかったりします。X粒子の交換が起きる反応の場合、入射エネルギーの小さな領域では、反応断面積が1/Mx4(Mx:X粒子の質量)に比例しますが、Mxは陽子質量の1014倍以上と考えられているので、この反応の断面積は、他の反応が起きる場合とは比べものにならないほど小さくなります。入射粒子のエネルギーがMxc2と同程度になると、反応断面積は測定可能なほど大きくなりますが、このエネルギーは、世界最大級の加速器で出せる値の100億倍以上なので、人間が作り出すのは当分無理でしょう。

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質問 スーパーカミオカンデでは、ニュートリノが水中で光より速く飛ぶときに発するチェレンコフ光を検出しているということですが、この意味がよくわかりません。チェレンコフ光の発光原理を分かりやすく教えてください。【現代物理】
回答
 スーパーカミオカンデと呼ばれる巨大な素粒子検出器は、宇宙から飛来するニュートリノを捉えられると言われますが、電荷を持たないニュートリノの軌跡を直接観測することはできません。ニュートリノの運動を測定するには、(1)入射ニュートリノが電子に変化し、さらに、(2)この電子がチェレンコフ光を放射するという2つのステップが必要となります。
 まず、入射ニュートリノは、物質中の電子とWボソンを交換して電子に変化します。これは、「弱い相互作用」と呼ばれる素粒子反応の一種です。この電子は、ニュートリノが持っていた大きなエネルギーをほぼ維持しているので、真空中の光速cに近いスピードで運動します。例えば、電子のエネルギーが500MeV(MeV=百万電子ボルト)だとすると、電子の速度vは、
  v=0.999995c …(1)
となります。
 一方、水中での光は、周囲の荷電粒子と相互作用しながら伝播するため、進行速度が真空中に比べて1/n(n:屈折率)に遅くなります。水の屈折率は1.33ですから、水中の光速c′は、
  c′=0.75c  …(2)
です。したがって、入射ニュートリノが変じた電子は、水中での光速よりもずっと速く運動していることになります。 qa_165.gif 大気中でジェット機が超音速で運動すると衝撃波が発生するのと同様に、水中で電子が超光速で運動するときには、電磁場の“衝撃波”が生じることが知られています。簡単に言うと、超光速で運動する電子に対して、
  cosθ=c′/v …(3)
を満たす角度θ方向にリング状に進む光は、先端が揃って強力な光となるのです(この説明はあまり正確ではありませんが、イメージは湧くと思います)。この光がチェレンコフ光で、荷電粒子が加速度運動する際に発する制動放射とは異なって、一定速度で運動しているときにも放射される点が特徴的です。電子の運動方向に対する角度は、(1)〜(3)から求められるように、
  θ=42°
となるので、チェレンコフ光を検出すれば、飛来したニュートリノの運動方向が推定できるわけです。
 チェレンコフ光のスペクトルは、媒質の誘電率を使って計算できますが、かなり高度な電磁気学の知識が必要となるので、ここでは結果だけを書いておきます。分散の小さい透明媒質中を亜光速で運動する荷電粒子から放出されるチェレンコフ光の強度分布は、粒子のエネルギーにあまり依存せず、νdνに比例する振動数依存性を持っており、振動数の大きい(波長の短い)側が強くなるために、青白い光として観測されます。

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質問 電気などを使用せず、1枚の紙のようなもので磁気を遮蔽することは可能でしょうか?【古典物理】
回答
 一般に、透磁率の高い物質を使うと磁気を遮蔽することができます。簡単のため、(比)透磁率μの素材で作った球殻を考えることにします。 qa_164.gif 球殻の半径をR、厚さをd、一定の外部磁場をHexとすると、球の中心部の磁場Hは、近似的に次式で与えられます:
  H = Hex/(1 + 2μd/3R)
 例えば、μ=30000、R=20[cm]、d=1[mm]とすると、外部磁場を99%まで遮蔽できることになります。球殻でなくても、遮蔽板が対象を覆うようになっていれば、同程度の遮蔽効果が得られます。また、遮蔽板を何重にも重ねると、効果は飛躍的に高まります。
 ここで鍵になるのが、透磁率の大きい素材です。ニッケル・鉄・モリブデンの合金であるスーパーマロイの場合、透磁率が最大で1,000,000にもなり、きわめて強力な磁気遮蔽効果を発揮します。このほか、コバルト系アモルファスシートやケイ素鋼板などでも、数万程度の透磁率が得られます。最近では、超微結晶組織からなる軟磁性合金をポリマーフィルムで挟んだ最大透磁率100,000のシート状素材(厚さ0.2mm)も開発されており、携帯電話やパソコンで使用されています(ただし、遮蔽効果は、磁場の強さや周波数成分によって変わります)。
 超伝導物質が利用できる場合は、マイスナー効果によって磁力線をはじき出すので、ほぼ完全な(遮蔽効率99.9%以上の)磁気遮蔽が可能になります。現在でも、金属を液体ヘリウム温度まで冷却したものが磁気遮蔽用に使われることがありますが、使い勝手が悪く、積極的に活用されているとは言えません。液体窒素温度で安定した超伝導状態が実現できるシート状の素材が作成できれば、精密な測定機器などの磁気遮蔽に利用できるので、開発が急がれています。

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質問 原子力汚染が発生した場合、ヨウ素剤を飲みなさいと本に書いてありますよね。そこでふっと浮かぶ疑問に、ヨウ素ならわが家にもあるじゃないか!ヨードチンキとか、うがい薬とか…それならヨウ素剤の代わりになりはしないのだろうか? というものがあります。これは可能なんでしょうか? 少し調べてみると、ヨウ素剤は「ヨウ化カリウム」、手近にあるうがい薬は「ポビドンヨード」を含んでいるそうです。成分が違うのだから体には吸収されないのだとか、うがい薬には「飲まないで」と書いてある、体を守るどころか有害だよ、とか思いました。はたしてはたして、一体どうなんでしょう。【環境問題】
回答
 原子力事故の際に予防措置としてヨウ素剤を服用するのは、破損した原子炉から放出される核分裂生成物(いわゆる死の灰)の1種、放射性ヨウ素の害を防ぐためです。放射性ヨウ素は、原子炉内の核分裂生成物の中でも分量が多く、また、気化して広範囲に拡散し、呼吸や飲食によって体内に吸収されやすいので、体の内側から放射線を浴びる「体内被曝」を引き起こす危険な物質です。特に、喉にある甲状腺は、ヨウ素を蓄積する性質があるため、放射性ヨウ素の害を受けやすいことが知られています。実際、チェルノブイリ原発事故が起きて以降、ウクライナやベラルーシ在住の子供たちに甲状腺ガンが多発しているという報告もあります(ただし、40歳以上の中高年では甲状腺ガンの増加は認められない)。こうした被害を防ぐため、あらかじめヨウ素剤を服用しておき、甲状腺をヨウ素でいっぱいにして放射性ヨウ素が取り込まれないようにするのです。
 ヨウ素剤の服用に関しては、いろいろな注意が必要です。ヨウ素を過剰に摂取すると甲状腺の機能障害が起きる危険がありますし、人によってはヨウ素アレルギー(発熱・関節痛・発疹など)が発症します(稀に生命にかかわる重篤な副作用が生じます)。また、放射性ヨウ素を吸収する直前に適量を服用しないと、充分な効果が得られません。原発周辺の医療機関に備蓄されている専用のヨウ素剤の他、甲状腺疾患治療のためのルゴール液などで代用することも可能だそうですが、素人判断で服用すると、かえって副作用の被害の方が大きくなりかねません。あくまで医師や薬剤師の指示を守ることが肝要です。
 なお、ポビドンヨードを含むうがい薬やヨードチンキは、遊離ヨウ素による殺菌作用があって人体に対して無害とは言えず、ヨウ素の含有量も甲状腺をいっぱいにするには不足しているので、服用してはいけません。コンブやヨード卵をたくさん食べても、放射性ヨウ素の蓄積を防ぐ効果はあまり期待できません。一般市民が取る防衛策としては、ヨウ素を摂取することよりも、密閉された屋内に待避して放射性物質に曝されないようにする方が効果的でしょう。

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©Nobuo YOSHIDA