離散的な場の理論におけるラグランジアン
離散的な場の理論の場合、ラグランジアンは、次のような要件を満たすと仮定することが多い。
- 相互作用は、同一の/近接する時空点の間で行われる。これは、局所性の要請であり、今後とも否定される可能性は、まずない。
- 正準量子化が可能な理論の場合、ラグランジアンL[φ]を多項式展開した際に、近接する時空点上の場の変数が現れるのは、二項式:φ(x)・φ(x')に限られ、それ以外は、同一時空点上の変数のみを含む多項式:φ(x)・…・φ(x) (係数は省略)という形式で与えられる。ただし、φは(スピノルやベクトルなどの)さまざまな成分を包括的に表しており、必ずしも同一成分ではない。また、x' は、xに近接する時空点を表している。なお、こうした制限は、あくまで「正準量子化が可能」という条件の下で要請されるもので、一般の理論でも必須という訳ではない(そもそも、多項式展開できるかどうか、自明ではない)。
- 近接する変数の相互作用は、連続理論での微分項に相当する。微分を差分で置き換える最も単純な対応の場合、1階微分のみ含む連続理論は、隣接点とのみ相互作用する格子理論に相当する。
- 変数同士の間に束縛条件が課せられる場合は、人為的なゴースト場を含む理論に拡張することによって、非束縛系での議論をそのまま援用できると期待される(少なくとも、ゲージ理論はそうなっている)。この問題も、詳細が理論の具体的な形式に依存するため、これ以上は追究しない。
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©Nobuo YOSHIDA
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