★★気になるニュース★★
今年の「ブレイクスルー・オブ・ザ・イヤー」は…(25/12/23)
米科学誌Science12月18日号では、年末恒例の「ブレイクスルー・オブ・ザ・イヤー」が発表された。2025年に選ばれたのが、「再生可能エネルギーの継続的な普及」。今年、太陽光と風力のエネルギーは電力源として石炭を上回り、中国国家主席はエネルギー消費が増えても炭素排出量は削減すると約束した。パリ協定の削減目標達成がほぼ困難になり、アメリカが再び化石燃料削減に反対する方向へと舵を切るなど、気候変動に関して暗いニュースの多い中、パンドラの箱に残った希望のようなブレイクスルーである。
これ以外の重大な科学ニュースとしては、
- 遺伝性代謝異常を患う乳児に、世界初のカスタマイズされた遺伝子編集治療を実施
- ルビン天文台(チリ)に、太陽系から初期銀河までを含む全天観測用の望遠鏡を建設
- 0.3mgの歯垢から採取されたDNAにより、14万6千年前の頭蓋骨がデニソワ人のものと判明
- 遺伝子改変ブタの腎臓が、移植された患者の体内で9ヶ月近く機能
などがある。
筆者(吉田)が興味を持ったのが、「神経細胞がガン細胞を手助けしている」というニュース。ガン細胞は急速に増殖するので、大量のエネルギーを必要とする。ミトコンドリアに欠陥のある培養ガン細胞を、神経細胞と混合してマウスに移植したところ、神経細胞のミトコンドリアが増殖したガン細胞に移行したことが確認されたという。細胞間の互助的な機能が、悪い方向に作用することもあるという例だろう。
なお、ブレイクスルーと同時に発表されたブレイクダウン・ニュースでは、「トランプ大統領による研究機関への弾圧」「トランプ大統領らによる国際的な公衆衛生資金の削減」「AIによる学術著作の質の低下」が挙げられた。
★★著書が紹介されました★★
YouTubeチャンネル「
のもと物理愛」で、私の著書が紹介されました。
「
場の量子論ざっくり理解(まずは入り口)」という動画で、入門書として
- 吉田伸夫著『素粒子論はなぜわかりにくいのか』(技術評論社)
- 吉田伸夫著『光の場、電子の海』(新潮社)
が挙げられ、これらの内容に基づいて、場の量子論に関する基礎的概念が説明されています。
野本さんは、ほかにも量子論や相対論をわかりやすく解説する動画を多数アップしていますので、興味のある人は、チャンネルにアクセスしてみてください。
★★ラジオ出演のお知らせ★★
ページ制作者・吉田が出演したラジオ番組
阿部亮のNGO世界一周!〜この世界を科学で眺めたら〜
(5月6日(火・休日)16:30-17:30 ニッポン放送)
は、
ニッポン放送PODCAST STATIONで聞くことができます。
今年2月に出版された拙著『この世界を科学で眺めたら』をベースに、阿部亮さんと物理学から知性や文明の問題まで、自由に語り合います。
★★Q & A★★
場の量子論を勉強している最中の者ですが、素朴な疑問があります。
場の量子論を理解できたら 量子力学で出てくる言葉(波動関数、確率振幅など)は忘れていいものなのでしょうか? もっと言えば、歴史的な興味は別として 量子力学 を忘れていいものなのでしょうか?
場の量子論の本を読んでいて、せっかく場の理論を勉強しているのに粒子という言葉が出てくることがあるので戸惑ってしまいます。【現代物理】
★★新著のお知らせ★★
ページ制作者(吉田)の新著が刊行されました。今回は、一般の人でもすぐに読める科学エッセイ集です。
『この世界を科学で眺めたら ―― 真理に近づくための必須エッセイ25』
(→
Amazonの該当ページへ)
吉 田 伸 夫 著
技術評論社
2025年2月19日紙版発売
四六判/144ページ
定価1,760円(本体1,600円+税10%)
【この本の概要】
科学はとても人間的な営み。ただ,ちょっと敷居が高いだけ。あらためて科学で眺めてみたい,私たちの生活とこの世界。
本質を突いた解説でおなじみのサイエンスライターによる,身近な現象から宇宙の謎まであなたの住む世界の見え方ががらっと変わる,書き下ろし初エッセイ集。
【こんな方におすすめ】
科学には興味はあるものの,難しそうで敬遠しがちな人
世界の見方が変わるような,新しい発見をしたい人
日常生活やこの世界を科学的な視点で,俯瞰で眺めてみたい人
★★吉田の近況★★
- 2025年2月5日から4回にわたり、早稲田大学エクステンションセンターによる早稲田オープンカレッジで公開講座「人類はどれほど奇跡なのか―現代物理学に基づく創世記」を行いました。このとき使用した資料をアップロードします。
早稲田オープンカレッジ「人類はどれほど奇跡なのか」用資料(PDFファイル、12.1MB)
- 2024年8月から11月まで4回にわたって、朝日カルチャーセンター新宿教室で「「時間」はなぜ存在するのか」と題したZOOM講義を行いました。このとき使用した資料をアップロードします。
朝日カルチャーセンターZOOM講義「「時間」はなぜ存在するのか」用資料(PDFファイル、11.0MB)
- 2024年6月、拙著『量子で読み解く生命・宇宙・時間』(幻冬舎)の韓国語版が出版されました。ハングルなので中身はよくわかりませんが、とりあえず書影を貼っておきます(表紙の絵は、シュレディンガーの猫の下半身です)。
- 2024年7月4日付日本経済新聞(夕刊)に拙著『「時間」はなぜ存在するのか』についての書評(竹内薫による)が掲載されました。
- 2024年3月12日に朝日カルチャーセンター新宿教室で「アインシュタインの時間論」と題したZOOM講義を行いました。
朝日カルチャーセンターZOOM講義「アインシュタインの時間論」用資料(PDFファイル、2.93MB)
- 2024年2月7日から4回にわたり、早稲田大学エクステンションセンターによる早稲田オープンカレッジで公開講座「時間の正体を探る―時は流れる?戻る?分岐する?」を行いました。このとき使用した資料をアップロードします。
早稲田オープンカレッジ「時間の正体を探る」用資料(PDFファイル、7.8MB)
- 2023年10月12日から5回にわたり、文京アカデミー主催の公開講座「SFから学ぶ現代科学」を行いました。このとき使用した資料をアップロードします。
アカデミア講座「SFから学ぶ現代科学」用資料(PDFファイル、748KB)
- 2023年6月、拙著『量子で読み解く生命・宇宙・時間』(幻冬舎)が中国で翻訳・出版されました。中国語タイトルは……よくわかりませんが、『用量子理…生命、宇宙…』というもので、原題の直訳のようです(書影を貼っておきます)。
- 2023年5月1日、吉田のインタビュー記事「物体はなぜ落下するのか」が、《学問する人のポータルサイト》「トイビト」に掲載されました。あと何回かにわたり「「なぜ」からはじめる物理学」として連載される予定です。また、吉田の著書がまとめて紹介されていますので、利用してください(著書のページ)。
- 2022年12月15日に、吉田が監修した『最速最短!相対性理論』がワン・パブリッシング社から発売されました(定価 税込880円、A5判144ページ)。アインシュタインによる相対論の発想(天下り的に光速一定を仮定したのではありません)にまで遡って説明する内容で、絶牙氏のマンガも面白く、初学者にオススメです。
→出版社による紹介ページ
- ノーベル物理学賞が量子もつれの研究に授与されたのを機に、拙著『量子で読み解く生命・宇宙・時間』第9章「離れているのにもつれている?」冒頭部分が、幻冬舎のWebページ(幻冬舎plus)で試し読み可能になりました。(2022年10月08日)
→試し読みページ
- 2022年9月13日に、吉田が監修した『最速最短!量子論』がワン・パブリッシング社から発売されました(定価 税込880円、本文の執筆はライターさんが行いました)。サブタイトルにあるように「マンガ+図解でよくわかる」内容になっているので、量子論を勉強したいという人は手に取ってみてください。
→出版社による紹介ページ
- 2022年3月4日に朝日カルチャーセンター新宿教室で「現代物理学でSFを解剖する」と題したZOOM講義を行いました。このとき使用した資料をアップロードします。
ZOOM講義「現代物理学でSFを解剖する」用資料(PDFファイル、1.80MB)
- 『東洋経済オンライン』に『量子で読み解く生命・宇宙・時間』の一部が掲載されました。(2022年02月18日)
→「私たちの細胞が傷ついても自然治癒するカラクリ」
- 拙著『量子で読み解く生命・宇宙・時間』の一部が、幻冬舎のWebページ(幻冬舎plus)で試し読み可能になりました。今回が第1回で、第4回まで続きます。(2022年02月11日)
→試し読みページ
- 2022年1月10日付け公明新聞に、カルロ・ロヴェッリ著『世界は「関係」でできている』(NHK出版)の書評を執筆しました。ほかの書評に比べて、少し辛口です。
- 講談社ブルーバックスのサイトに、「アインシュタインが「宇宙項」を付け加えた本当の理由とは?」を掲載しました(拙著『宇宙を統べる方程式』のPR記事です)。(2021年10月11日)
- 学士会発行の『學士會会報』第950号に、論考「物理現象としての「時の流れ」」を掲載しました。(2021年09月01日)
- 2021年5月21日、朝日カルチャーセンター新宿教室でZOOM講義第2弾となる「タイムパラドクスの物理」を開講しました。このときのスライド資料をアップロードしておきます。
ZOOM講義「タイムパラドクスの物理」用資料
- so-netのWebPageサービス終了に伴い、ページ全体を「scitech.raindrop.jp」に移転しました(2度目の移転ですが、今回も結構手間取りました)。so-netのサイトは、1月28日をもって閉鎖します。(2021年1月28日)
- 拙著『宇宙に「終わり」はあるのか』(講談社ブルーバックス)に全体のまとめとして収録した「2ページで語る宇宙全史」をネットで公開しました(2020年12月31日)。
→講談社のサイトで読めます(「「宇宙の全歴史を365日にたとえると「人類誕生」は大晦日の11時…は大間違い!」」)
- 2020年12月18日、朝日カルチャーセンター新宿教室で「時間の謎を解明する」と題したZOOM講義を行いました。このとき使用したスライド資料をアップロードしておきます(自前の図形ソフトで作ったオリジナルファイルをPDFに変換したところ、なぜかファイルサイズが巨大になってしまいました)。
ZOOM講義用資料(PDFファイル、13.8MB、重いので注意してください)
- ムック『談』no.117「因果論の戯れ」(水曜社、2020年3月1日発売)に、インタビュー記事「〈時間は存在しない〉なぜ、〈時の流れは存在しない〉に至ったか」が掲載されました。これは、昨年12月に行われたインタビューを採録したもので、私が日本語版解説を執筆したカルロ・ロヴェッリ著『時間は存在しない』(NHK出版)の解説が中心となっています。 (→Amazonの該当ページへ)
- 『時間はどこから来て、なぜ流れるのか?』の紹介記事を執筆しました。
→講談社のサイトで読めます(「時間のあり方」は、「金太郎飴・富士山・渦」の3つで説明できる」)
- 雑誌『本』(講談社)2020年2月号に、エッセイ「道元、スピノザ、アインシュタイン」が掲載されました。
→講談社のサイトで読めます(「鎌倉時代、禅僧・道元が「最新物理学の結論」にたどり着いていた!」)
- 2020年1月18日放送のFMヨコハマ「FUTURESCAPE」(DJ:小山薫堂、柳井麻希)に出演、新著『時間はどこから来て、なぜ流れるのか?』の内容を中心に話してきました。
- 2019年8月に出版されたカルロ・ロヴェッリ著『時間は存在しない』(NHK出版)に、「日本語版解説」を執筆しました。
- 2019年5月20日付け公明新聞に、ジョージ・マッサー著『宇宙の果てまで離れていても、つながっている』(インターシフト)の書評を執筆しました。
- 2018年6月9日に「NPO法人小さな天文学者の会」が主催する最前線宇宙講演会で、「宇宙に終わりはあるのか」という講演を行いました。
- 2017年6月15日にスルガ銀行d-laboで「宇宙の中の生命」というセミナーを行いました。そのレポートがスルガ銀行イベントレポートのページに掲載されています。
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